動物病院の99%は、「第一次診療」を行う地域に密着した「かかりつけ医」です。つまり一般の動物病院は獣医療において、全ての分野のオールマイティではないというものです。自前で、全ての治療分野に対応できるような設備や技術をもつことができない以上、その守備範囲を超えた治療が必要とされる場合には、自分のところで抱え込んでいてはダメ、専門医を紹介する決断が必要なのです。
例えば、コインを飲み込んでしまった犬が連れてこられたとします。そのコインを胃から取り出すために、麻酔をかけてお腹を切って、胃を開ける外科手術をするというのが、一般の動物病院で行う処置です。しかし、専門病院や大学の付属病院あるいは内視鏡を設置し、その技術を習得している病院であれば、切開手術ではなく、内視鏡を使って胃からコインを取り出すことができます。費用の点でも、動物の身体への負担の点からも、後者の方がメリットがあるのは当然のことなのです。より良い治療法があるのであれば、その治療を施すために設備投資をし技術を学ぶか、その治療ができる病院へ紹介するのが正しい考え方なのです。
広尾動物病院では、各種医療器機を取り揃えあらゆる症例に対応できるよう努力をしております。さらに院長自身が様々な学会に所属し学会役員や審査員などをしていますので大学病院や専門病院への紹介システムがきちんと整っています。また紹介先の専門医とも定期的に二次診療の症例検討を行っています。